1.供給側の省エネルギー効果
(1)高効率機器の集中設置
大容量ターボ冷凍機や吸収冷温水機を集中設置し、個別熱源より高い機器効率を得る。専任技術者の常時運転管理により、経年による性能劣化も抑える。
(2)負荷集約による高効率運転
用途の異なる需要家の負荷を集約し、ピーク時刻のずれで設備容量を低減する。台数制御と蓄熱槽により低負荷運転を回避し、高効率域で運転する。
(3)未利用エネルギーの活用
清掃工場排熱、下水・河川水熱、コージェネ排熱を熱源に利用し、化石燃料由来の一次エネルギー消費量を削減する。
2.直接受入方式の留意点
(1)圧力の管理
供給側と需要家側の配管が一体となり、建物高さや地盤高低差による静水頭が系統全体に加わる。圧力分布を確認し、機器・配管の耐圧を選定し、超過時は系統分割を検討する。
(2)差圧・流量の制御
需要家側は二方弁による変流量方式とし、末端に差圧発信器を設けて流量を制御する。差圧過大による制御弁のハンチングや末端の流量不足を防止し、制御弁は圧力独立型とする。
(3)温度差の確保
還り温度の悪化は供給側の搬送動力増加と熱源効率低下を招く。大温度差設計とし、コイル選定と制御で契約温度差を確保し、BEMSで還り温度を常時監視する。
(4)異常時の波及防止
需要家側の漏水や空気混入は供給系全体に波及する。受入部に遮断弁・逆止弁・空気抜きを設け、責任分界点を供給事業者と協議して明確にする。
引用元
- 空気調和・衛生工学会『空気調和・衛生工学便覧 第14版』地域冷暖房
- 日本熱供給事業協会『熱供給事業便覧』
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